アダルトチルドレンの具体例
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アダルトチルドレンの具体例 ├精神的虐待があった場合 ├愛情が無い家庭だった場合 ├家庭内に外には言えないルールがあった └両親が依存、共依存の関係だった |
精神的虐待があった場合
精神的虐待とは暴言があった、蔑まれる言動があったなど精神的に追い込まれる状態が起こっていた場合です。
これは肉体的には無事でも、心の発達には良くないものです。
本来、家庭というものは子供にとっての安全地帯です。特に自分で居場所を確保できない年齢の場合は、逃げ場を失ってしまいます。
精神的な部分でもそうで、愛情のある家庭、団欒がある家庭が子供の精神的支えになります。
逆に、精神的虐待は精神的成長を妨げる結果となります。
精神的虐待があると、自分の存在価値を見出せないまま大人になることがあります。
無気力だったり、目標を達成する力が養われない事となります。
大人になっても生きることに無気力となり、精神的な病気に発展する場合もあります。
また、自分の感情に蓋をして育つ事にもなるので、大人になってから自分が分からないという状態になる事もあります。
精神的虐待は他の虐待に比べ表面上は解り難く、また虐待をしているほうが認識していない場合もあり、表出しにくいものでもあります。
特徴としては、
- 自分に自信が無い
- 引っ込み思案
- 無気力
愛情が無い家庭だった場合
家庭内に愛情が無い、又は希薄だった家庭で育った場合もアダルトチルドレンになることがあります。
家族は助け合い、支えあって生きていきます。その中で、人間関係の構築方法やコミュニケーションの方法を学びます。
愛情が無い家庭だと、家族はバラバラで家庭内の関係性が構築できない状態になってしまいます。
本来得られるものが得られずに大人になってしまうと、社会でも人間関係やコミュニケーションに問題を抱える事となります。
また、家庭内で関係性が薄いと、他人に対して共感性が低くなるという事もあります。
相手の気持ちが解らなかったり、他人がされて嫌な事を平気でしてしまう事もあります。
特徴としては、
- 人間関係が構築できない
- 愛情を持てない
- 孤独を好む
- 共感性が低い
家庭内に外には言えないルールがあった
家庭内に外には言えないルールがあり、それに従わなければいけなかった場合もアダルトチルドレンになることがあります。
例えば、「本当はほとんど親が家にいないのに居るように言わなければいけなかった」「虐待があったがそれが普通であり、人には言ってはいけなかった」「複雑な家族関係があって、それを外には言えなかった」等の常識的ではないことが家庭内にある場合に、子供はそれを外で話すことが出来ないルールがあると、子供は色々な感情を抱え込んでしまいます。
その抑圧が感じ方や考え方に歪みを生じさせてしまいます。
大人になっても自己の確立が出来ず、他者との関係が上手く行かないことになりやすく、社会に適応できない傾向にあります。
特徴としては、
- 必要の無い嘘をつく
- 人間不信
- 何が普通か分からない
- 他人任せで無責任
両親が依存、共依存の関係だった
共依存というのは依存者に依存する、またはその関係性に依存するというものです。
こちらも医学用語ではありませんが、対人依存の一種と考えられています。
起源は、アルコール依存者の治療に際して、依存を抜けられない患者の家族には共依存者の存在がいて、イネーブリング(支える行為)を行うが、それが依存症治療の妨げになることが多く見受けられました。
看護の現場でそれを指す言葉として共依存という言葉が使われました。
依存者を献身的に支える姿を自己表現としたり、自分より弱い者の側にいることによって存在意義を見出そうとするもので、結果的には依存者のためにならないというわけです。
家庭内にこの関係性があると、矛盾した事実の中で育つ事となります。
助ける姿は正しく、依存を直す事も正しいが、その関係性が改善を邪魔しているという構図を目のあたりにした子供は、それをなんとか改善しようとします。
ですが、子供ではどうする事も出来ず苦悩します。
大人になると、極度に優しい人間を見るとイライラしたり、嗜癖に対して潔癖になることがあります。
特徴としては、
- 自分も共依存的な行動を取る
- 敵か味方かの白黒主義
- 自己実現欲求が低い
- 欲求が低い
- 結婚への不信感がある
アダルトチルドレンの具体例は他にも沢山あります。
それぞれに共通して言える事は、『子供の頃の環境が生んだ感じ方や捉え方を、大人になってもやっていて問題を引き起こしている』という部分です。